『印旛沼の竜の伝説』 此末辺竜腹寺、竜角寺、竜尾寺といへる寺ある。印西の内也。 昔かしそらより蛇三つに切て落ちし所也。 竜腹寺は腹落し所、竜角寺は頭の落し所、竜尾寺は尾の落し所也。 此所に寺建右の名付、その寺々は右蛇のこつとも夫々あるよし。 【古今佐倉真佐子】より
「印旛沼には龍が棲んでいるんだよ。 だからほら、みてごらん。 沼は大きな龍の形をしているでしょう?」 右の地図の上にマウスを置いてみてください。 龍が見えましたか?
冒頭のイラストとともに書かれた文章は【古今佐倉真佐子】の「印旛沼の龍の伝説」です。 印旛沼に龍が棲んでいるとの言い伝えや民話は数多くあります。 「印旛沼の龍の伝説」の他にも、 ● 佐倉市土浮の野地(やち)の愛称”坊やはっこ”の元となっている伝説「坊やはっこう」 ● 龍角寺・龍腹寺・龍尾寺の建立の由縁として【房総の伝承奇談】に掲載されている「釈命上人と小さな龍」のお話 などが良く知られます。 水辺には昔から龍の伝説が多く語られていますが、特に印旛沼ではその地形が龍の姿に似ていることから、昔の人たちは、豊かな水の恵みを与えてくれるおらが村の神様として龍の存在を信じ、大切に祀っておりました。 龍伝説の他にも印旛沼周辺には様々な言い伝えが残っています。 伝説をもつ史跡も沢山あります。 辻(つじ)に残る祠(ほこら)や湧き水、池 それぞれに秘められた物語を覗いてみませんか?