若葉の候、組合員の皆様には本土地改良区の運営及び事業推進に対し、多大なるご理解とご協力を賜り厚く感謝申し上げます。
はじめに、令和6年1月1日に発生した能登半島地震において被災された石川県をはじめ、新潟県、富山県、福井県等の北陸地方の皆様に対し、この場をお借りしまして心よりお見舞い申し上げます。
また、被災された土地改良区や農業関係施設、農用地の一日も早い復旧復興を心よりお祈り申し上げます。
さて、最初に用水の水管理に関することでありますが、昨年は梅雨の期間が短いこととあわせ、過去に例を見ない記録的な猛暑にみまわれた一年でありました。この天候により、水田への用水供給においては大変苦労したものと思われます。
あわせて、昨今の電気料高騰の問題から、昨年の総代会をはじめ支区長会議等の関係会議、土地改良だより、
各機場への節電啓発ポスターの掲示等により、機場の運転管理について、繰り返し、節電・節水のご協力をお願いしてきたこともあり、水管理においては大変難しい一年でありました。
その昨年の電気使用料金及び用水使用量でありますが、本区全体の実績としては電気使用料金は前年比約30%の減額であり、また用水使用量は約3%減でありました。
記録的な猛暑が続いた昨年においてこの結果が示されたことについては、総代の皆様はじめ役職員、機場運転手、組合員が共通認識、危機意識を持ち一致団結して節電・節水に取り組んだ成果と強く感じております。
皆様のご協力に感謝するとともに、本年も継続し、さらなる節電・節水を啓発推進したいと考えておりますので引き続きご協力をお願いいたします。
なお、電気料高騰に関する対策においては、先に述べた節水・節電の協力要請と併せ、各支区機場運転の状況を詳細に分析し効率化を図るとともに、
国・県・市町による補助事業の活用や中期的な計画をもった本区からの財政支援等により、維持管理事業に支障をきたさないように対応する所存ですので宜しくお願いします。
次に、国営印旛沼二期事業の施行状況でありますが、平成22 年に着手されてから14 年が経過し、既に主要6機場のうち4機場が供用開始されておりますが、
令和6年4月には5番目として埜原機場が供用開始となります。これにより、埜原支区では、これまで以上に安定した用水供給が図られることを期待するものでありますが、
まずは事故なく円滑な通水開始となるよう本区として万全の対応をしたいと考えております。
また、残す一本松機場についても、いち早く供用開始され、安定した用水供給が出来ますよう国営印旛沼二期事業所と連携を図り事業推進に協力していく所存であります。
なお、この国営二期事業においては、軟弱地盤対策や外来植物等除塵対策、他関係対策工事により総工事費が増嵩したことに伴う事業計画変更手続きを、令和6年度に行う予定であります。
この手続きは、組合員皆様の同意が必要とされることから、今後予定する地元説明会で概要説明を行い、ご理解をいただいたうえで同意徴集手続きに入りたいと考えておりますので、ご理解ご協力の程宜しくお願いいたします。
この他、組合員皆様が直接抱える問題として後継者不足による離農、それに伴う耕作放棄地や休耕田の増加、
相続による権利の分散化や相続放棄等、農業経営の持続については非常に厳しい情勢であることが認められます。
このことに対し本区としては、国営印旛沼二期事業の早期完成、農地中間管理事業等土地改良事業の推進、担い手の育成、
農業政策の発信、行政との連携、適切な施設管理、用水の安定供給等、さらなる組合員サービスの向上に努め、土地改良区が果たすべき役割を全うする所存ですので皆様のより一層のご協力をお願いいたします。
最後になりますが、今年も事故、災害なく豊穣の秋を迎えられることと併せ、皆様の益々のご健勝とご多幸を心から祈念申し上げまして挨拶といたします。